【第98期講座】2007年07月-2007年12月

北川 八郎の講座リポート


■はじめに
北川八郎氏は、二度にわたる四十日断食を通して人間の生きる意味や魂の存在意義について解悟したという。それから北川氏の特別な経験によって得られた人生の本質をわかりやすい言葉で多くの人々に伝えている。魂の叫びともいえる言葉のひとつひとつには温かさと元気のエネルギーにあふれている。

■「月」明かりの照らす世界
北川氏は自然の中で瞑想し、宇宙との一体感を経験すると、人の見える世界が劇的に変わると教えている。灯りのない自然の中を照らす月の明かりは遠くまで私の視界をひろげてくれるという。最初は暗くて見えにくいけれど、目が慣れてくるとそこに広がる世界は果てしなくとおくまで見渡すことができる。人工的なライトを照らすとすぐそこまでしか見えない。ライトを照らした瞬間に、今まで見渡せていた世界は深い闇になってしまう。北川氏はライトの灯りで見える世界と月明かりで見渡す世界とを比較して、よりよい人生をつくりだすために必要な本質を指摘しているようだった。

ゲーテは「自然から離れると人は病気に近づく」という言葉を残しているが、北川氏が体験した自然の中で聴く声は、まさに人間が本来の姿を取り戻すためには自然に帰るべきであるというものであった。

四十日の断食をするために、四十日間かけて食事を減らす。四十日断食を終えたあと四十日かけて通常の食事に戻していくという。したがって北川氏の四十日断食は、百二十日かけて成し遂げるものであるらしい。

この身体的状況では、胃腸の中は空っぽになっており、生命のエネルギーは食事とは違った次元のものとなる。北川氏によれば、そこには自然の大いなる安心と大いなる意識の海を感じるのだという。

北川氏が語る、自然の中で一体となる特殊な経験によって解悟した命の法則は次のようなものであった。

■いのち(命)の法則

【不安と怒りのない人生を目指せ!】

*怒りは人の大敵

*怒りはあなたの運命を破壊し、健康を破壊し、人を破壊し、
そして自分自身の人生の宿題の意味をもすべて破壊してしまう

*怒りは対人関係も破壊し、病気を招く



*怒りの中にあると脂っこいものを欲しがる

*怒りの中で食べたものはやがてデキモノになる、身体に残ってしまう

*美しい自然の中では脂っこいものよりも薄味で自然なものを欲する

*心が安らいでいると食べ物が変わってくる、身体の調子が変わってくる

*笑顔で食べたものはきれいに身体から流れ去っていく

*心と食べ物は強く結びついている



*不安のとき、怒りのとき、悲しいとき、辛いときは脂をあまり食べてはいけない
そういうときにこそ、野菜とか身体にたまらないものをたくさん食べる
そうすれば運は好転していく

*怒りをなくしなさい



【偽に生きるのでなく、信に生きよ!】



*生きる中心軸をどこにおくのか

*まず気づけ!信を選ぶ勇気を!



*全ての仕事は自分の利にもとづくものはやがて崩れゆく

*どんな帝国も大会社も、利に走ったときに必ず崩れてしまう

*信を失ったら、やがて崩れてしまう

*順調とはハンディなんだよ、うまくいき始めると驕りの領域にはいったんだよ

*うまくいき始めると驕りに気をつけなければならない

*驕りに入ると運は9合目、あとは下り坂になる

*地位、名誉、財産が大きければ大きいほど、
下り坂に入った機関車はブレーキが効かなくなる

*人生の後半で大事なことは、50代、人生の荷を降ろしていくのが大切な作業
自分の罪や哀しみや財産や欲をいかに降ろしていけるか



【投げたものは返ってくる】



*怒りを投げれば怒りが返る、欲張ると失う、人を信用しないと人から信用されない、
自分が投げたものが返ってくる

*勢いがあるときに投げたものは、その人の運が落ちたときに返ってくる

「お前が遠い昔、遠い土地でなした悪しきことは、やがてお前に追いつき、お前に苦しみと哀しみをもたらすだろう。お前が遠い国で、遠い過去になした善きことは、やがてお前に追いつき、お前に喜びと平安をもたらすだろう」(釈尊)

「あらゆるお前がなしたものをお前は味わい、その味わいをもってあの世に赴くであろう」

*悪しきことを善きことで帳消しにすることはできない
悪しきことは残ってしまう

*良きことと悪しきことの関係を、天の籠に乗って砂袋をさげていくようなもの
人をいじめ、人を悲しめ、悪口を言ったりすると砂袋として重なっていく
私たちは落ちていくしかない

*あげていく方法はいくつかの風船をつければいい
大きな寄付などしなくてもいい、小さなことでいい
小さな風船をたくさんつけるなら、やがて砂袋を引き上げてくれるから

*私たちは罪を犯す、過ちを犯す、失敗もする
しかしそれに増して人に喜びや元気を与えたり、励ましたり、
優しさを与えたりして、弱さを助けると、やがて上にあがることはできる
おそれることはない



【あの世にもっていくものは、人に与えた哀しみと喜びだけ】



*何ももっていけないだろう!今世で得たものはすべて持っていけない。

*どれだけ人に喜びと優しさ、正しさを与えたか



*した方がよいこと、しない方がよいこと、
しなければならないこと、してはならないことがある。

*しなければならないことをおろそかにしてしまうことがある。

*してはならないことをすると他人の魂に傷をつけてしまう

*人に喜びを与え、善き言葉を使いなさい。善き言葉はあなたに福をもたらす

*人が笑顔でやってくる、人生の天気図があり、運の河があり、チャンスの河がある
絶妙なタイミングで自分を助けてくれる人と出会う。

*善き言葉は身体や心にエネルギーを与えてくれる

■「まとめ」にかえて
北川氏からは言葉が次々と湧き出してくるようである。善き言葉を使うことは人のためのみならず、自分自身にとって最も大切なことであると強調しておられた。それは言葉を語る口に一番近いのは自分の耳であるからだとの指摘は膝を打つものであった。自分が語る言葉を一番に音として聴くのは自分の耳である。したがって自分自身が語る言葉が悪しきものであれば、自分自身が一番に悪い影響を受けるというのは道理である。
北川氏は善き言葉によって、励まし、運を向上させ、元気になり、病気が治り、楽しくなると、その効用を説き続けている。
そして、その善き言葉を発するために大切なのは「動機の純粋性」であると指摘し、自分の利に走るのではなく、社会のため、人のために役に立っていることを喜ぶところに人生の真の姿があると語っておられた。

まったくの月明かりの中で瞑想するといった環境は私たちの周辺には少ないが、ときには自然の中に分け入って、自然が語りだす声に耳を傾けることも大切ではないだろうか。



本リポートはTCC会員様の特典となっておりますので、転送・配布等はご遠慮ください。

2007年12月11日発行  NPO法人ザ・シチズンズ・カレッジ